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西麻布 西麻布はあそぶための街だと思っていた…
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西麻布はあそぶための街だと思っていた若い頃。たしかに魅力的な飲食店が立ち並ぶが、最近は、車で通りかかると華やかさとは対照的に、ふと目に入る景色から歴史を感じる瞬間がある。そこで休日のある日、妻とともに西麻布をめぐる小さな旅に出てみた。

青山霊園 偉人たちが眠る緑の地
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いつもは車で通りすぎるだけの青山霊園も、歩いてみるとかなり広いことがわかります。なるほど、約26ヘクタールもあり、12万人もの故人が眠っているというのも納得。緑にあふれ、まるで公園のようですが、あくまで神聖な霊園であることを忘れてはならないと清い気持ちで歩みを進めました。明治維新において西郷隆盛、木戸孝允とともに「維新の三傑」と称される大久保利通、また幕末の武士であり明治時代には政治家であった後藤象二郎もこの地に眠っています。妻は、ひときわ明るい雰囲気の外人墓地が気に入った様子。レンガの壁で囲われたエリアには、明治初期から日本に功績のあった外国人の墓碑が並んでいました。最後に、妻も私も子どもの頃からよく読んでいた作家 星新一の墓碑を、また忠犬ハチ公の墓を参り、この霊園を後にしました。

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西麻布から広尾まで

屋敷跡をめぐる午後

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西麻布から広尾まで屋敷跡をめぐる午後
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西麻布界隈について調べていると、大使館や公園などのランドマークが元は大名屋敷であったところが多いことに気づきます。六本木ヒルズも、元は長府藩主である毛利綱元の麻布上屋敷跡。ここは、乃木大将こと乃木希典の生誕の地でもあるそうです。今となっては大名屋敷の名残はないものの、六本木ヒルズの中で毛利庭園という回遊式庭園として、都会のオアシスとなっています。毛利庭園の川のせせらぎに涼を感じながらゆるりと歩くと、なんともいえない贅沢な気分に。

その後、広尾方面へ歩いて、有栖川宮公園へ。ここは皇族有栖川家の御用地であった公園。もとは忠臣蔵で有名な浅野家の下屋敷があり、その後盛岡藩南部美濃守の屋敷になっていたといいます。公園近くのフランス大使館も、元は大名屋敷だったそうです。古く江戸後期には青木美濃守の下屋敷で、その後戸沢上総介邸に。昭和初期には尾張徳川家19代徳川義徳の邸宅になったとのこと。「フランスのおしゃれなイメージと大名屋敷って、なんだか不思議な組み合わせ」と妻が笑っていました。

六本木から乃木坂までのんびり過ごす、アートな休日
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西麻布周辺には、アートスポットもいろいろ。ここ数年でレベルの高い美術館が出来たので、アート好きにも見逃せないエリアになってきています。東京ミッドタウンにあるサントリー美術館は、丸の内、赤坂見附と移転したあと、現在の地にオープン。「生活の中の美」を基調に、伝統美術の様々な展示を見ることができます。とりわけ私たちが気に入ったのは、6階の茶室「玄鳥庵」。モダンな装いで、「こんな素敵なお茶室は初めて!」と妻が顔をほころばせました。隔週木曜日には薄茶をいただくことができるそうなので、今度休暇が取れたら来てみようと約束。少し移動して、国立新美術館へ。ここは、建築家 黒川紀章氏のガラスの建築だけでも訪れる価値があります。近未来的な館内には、ガラスを通して美しい光が差し込んでいました。企画展の展示スケジュールを手に入れて、次の美術館へ移動します。六本木ヒルズの最上層にある森美術館は、現代アートが多いので、私などはたまに理解が及ばない作品もあるのですが、妻はどれも興味深いと喜んでいる様子。ミュージアムショップも充実していて、優れたデザイングッズを見ているだけでも楽しめます。その後、赤坂方面へ歩いてサントリーホールまで。クラシック音楽好きの私たちは、サントリーホールで過ごす時間をいつも楽しみにしています。この日は鑑賞する日ではなかったものの、数日後のコンサートへの期待について、カフェで長い時間話をしました。

有栖川宮記念公園と広尾都会の森と異国の風景を求めて
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これほど外国人の多い公園も珍しいでしょう。大使館や高級住宅街が立ち並ぶ地域に位置する公園だけあって、どこかハイソサエティーな雰囲気が漂います。休日だけあって、家族で遊びに来ている外国人もたくさん。「まるで都会の森ね」と妻が言う通り、ここは緑であふれています。渓谷や池もあり、時の経つのも忘れて和みました。遊歩道をジョギングする人も多くいて、「こんな公園を毎日走れるなんて幸せな人達ね」と、妻は少しうらやましそう。有栖川宮熾仁親王銅像の堂々たる姿と可愛らしい新聞少年の像を鑑賞して、スーパーマーケットのナショナル麻布へ。広い店内に並ぶ国際色豊かな食材に、目を輝かす妻。今日の夕食は何にしようかと、二人で迷いながら店内を歩いている時も、いつものスーパーとは違うプレミアムな気分になれます。パスタや調味料、野菜など、思う存分の買い物をし、帰路につきました。

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西麻布で、桜に出会う

青山墓地から目黒川まで

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西麻布で、桜に出会う青山墓地から目黒川まで
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帰る途中、「西麻布って桜の多い街なのね」と妻。私は気付いていなかったのですが、至る所に桜の木があったから春が楽しみ、と彼女は言います。どこにあったかと聞くと、「青山墓地は有名だけど、思った以上に桜の木が多かったの。有栖川公園は11種もの桜があると書いてあったし」と実に楽しそう。あと、六本木ヒルズの毛利庭園とさくら坂、東京ミッドタウンも桜が多いとのこと。西麻布の三角公園、西麻布交差点の「権八」前、天現寺まで行けば目黒川の素晴らしい桜並木が待っています。桜の時期のこの街の美しい姿に思いを馳せながら、二人で再訪を誓いました。

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